パソコン修理の具体例
パソコン修理の具体例
(1)液晶画面の表示状態に不具合がある場合の対応
(症状)
- 画面が真っ暗、画面が薄暗い
- 画面が部分的にかける
- 変な色になっている
- 縦や横の線が入っている
- 画面がチカチカしている、などです。
(修理内容)
- ノートパソコンや一体型デスクトップの場合は映像の外部出力端子(HDMI)などから別の液晶画面に表示させてみます。(本体、モニターが分かれている場合は、別のモニターを接続します。)
- それで綺麗に表示される場合は液晶パネル本体の交換になります。
- 外付けした画面でも同様に不具合の症状が表れている場合はマザーボードの交換あるいはソフトウェアの問題となってきます。
- 修理の具体的作業
- A)液晶交換が明確になった場合は液晶のフレームを分解して中の液晶パネルを交換します。
- B)マザーボードなどの不具合が疑われる場合マザーボード交換し状況を確認します。
- C)ソフト的な問題が考えられる場合はOSシステムの修復作業やグラフィック関係のドライバーソフトなどの点検を行って改善するか様子を見ます。
(2)パソコンが起動しない-[1](パソコンが無反応な場合)
(症状)
- パソコンの電源を入れても全く反応しない。
- ランプが点いたり画面に何か文字が表示されることは一切なく、画面は真っ暗のままである。
(修理内容)
- A)バッテリを外して電気を遮断してみます。
- ノートパソコンでバッテリーを取り外せる場合はバッテリーの取り外しを行ない様子を見ます。
- ノートパソコンでバッテリーが内部に組み込まれているタイプのものはバッテリーとの接続をリセットする機能があればリセットします。(メーカによっては電源ボタンをかなり長い時間押し続けるとバッテリーがリセットされるたり、リセット用の小さな穴を備えているものがあります。必要に応じてメーカ等に問い合わせします。)
- リセットできない場合はPCを分解してバッテリーのコネクタを外すという作業を行う場合もあります。
- B)A)を行っても起動しない場合はメモリ等の抜き差し、マザーボードのリセット、内部配線の抜き差しなど行ってみます。電源ケーブルも問題がないか確認します。
- C)それでも改善がみられない場合、マザーボードの不良を視野に入れます。マザーボードの入手や交換作業を行っていきます。
(3)パソコンが起動しない-[2](画面上に何らかの反応がある場合)
(症状)
- パソコンを起動するとメーカのロゴが表示されるがそれ以降画面が止まって進まない。
- メーカのロゴが一度表示されて、黒い画面に白い文字が数行出た状態でストップする。
- メーカのロゴが表示された後、青い画面でエラーコードとともに画面がストップする。
- メーカのロゴが出ない状態で上記のような状態でストップする。
- “システムを修復しています“などというメッセージが出て、電源のシャットダウン・再起動が繰り返される。
- その他、Windowsのデスクトップ画面まで進まず途中で止まってしまう。
(修理内容)
- ハードウェア的な故障がないかを調べることから始めます。
一番故障の頻度が高いのはハードディスクです。必要に応じて分解するなどしてハードディスクを専門のソフトで調べて状態を確認します。またメモリなども状態検査します。
メーカが準備した診断ソフトがあればハードウェア・メモリ・マザーボードなど順番に調べて結果を確認します。
- <ハードディスクの故障場合>
- ①ハードディスクの状態が軽傷でデータが取り出せる状態の場合
1)必要データの救出作業を行い、2)新しいハードディスクに換装後、3)OSをリカバリーや再インストールで復旧させ、4)1救出データを新しいハードディスク戻します。
ハードディスクのクローンコピーを行って新しいハード(SSD)などにデータを一括複写し、その後、パソコンに換装することもあります。 - ②ハードディスクの状態が重症でデータが取り出せない場合
新しいハードディスクに換装後、OSをリカバリーや再インストールで復旧させます。
- ①ハードディスクの状態が軽傷でデータが取り出せる状態の場合
- <ハードディスク以外のハードウェアに異常がある場合>
故障したハードウェアの交換(メモリ・マザーボード・電源ボックス・電源ケーブルなど)を行ないます。
- <ハードウェアに問題がない場合>
システムの修復作業を行ないます。
システムの修復では、windowsの起動に関わる部分の修復を、いくつかのコマンドを使いながら行っていきます。- ①修復作業によってWindowsが起動するようになった場合
そのままwindows全体をクリーニングして最新の状態にアップデートします。 - ②Windowsの起動の修復がうまくいかなかった場合
1)必要データの救出作業を行い、2) OSをリカバリーや再インストールで復旧させ、3) 1救出データを新しいハードディスク戻します。
- ①修復作業によってWindowsが起動するようになった場合
(4)起動速度や処理速度が遅い場合の対応
(症状)
- HDDの場合は50秒から90秒ぐらいでシステムが起動する(デスクトップ画面でアイコンが出そろう)場合が多いです。SSDだと20秒から40秒ぐらいと思います。(条件によってかなりばらつきがありますが。)
それらの起動時間に比べてはるかに起動が長い場合は、システムの中に何か不具合があると考えて対処します。(たくさんの必要アプリケーションを入れているために起動時間が非常に長くなる場合もあるので、そういった場合は除外します。)
(修理内容)
ハードウェアの問題がないか調べます。
- <ハードディスクに問題がある場合>
パソコンが起動しない場合の修理方法で述べた方法でハードディスクを新しいものに交換しデータを移し替えするなど対応を取ります。
- <ハードウェア(メモリ・マザーボードなど)に問題がある場合>
必要に応じて新しい部品に交換します。
- <ハードウェアに問題がないという場合>
WindowsOSや各種アプリの状態を調べていきます。- タスクマネージャーのパフォーマンスのところでCPU・メモリ・ディスクなどの使用率が正常かどうか確認してみます。(ディスク使用率が100%で高止まりしている場合などもあります。その場合はどのサービスが原因なのか調べます。)
- アドウェアなどが入ってきて悪影響をしていることもあるので駆除ソフトでクリーニングします。
- セキュリティソフトが悪影響をしていることもありますしばらく停止して様子を見ます。
- windowsの起動をクリーンブートの状態にして起動し正常に起動するかどうかなど確認します。
- windowsを修復するコマンドや機能を使ってシステム修復の作業を行ないます。
- windowsの更新プログラムを最新のものにアップデートして状態をみます。
- 各種ドライバーなどが最新のものになっているかどうかも確認し最新状態に更新します。
- システムが遅い原因になっているサービスがどれなのか、個々に確認していきます。